太陽光発電システムを学ぼう

  

同じ税が浪費されるにしても、軍拡や核武装などより土建の方がマシだと、いえばいえるかもしれない。
その土建が、本当に生活に必要な橋だの施設だのなら、そのとおりであろう。 ここに白神ブナ原生林破壊林道(青秋林道〉の核心がある。
土建も実は浪費のための戦争と同じパターンなのだ。 具体的目的も大義もない林道。
ただ造ること自体を目的とする林道。 税金浪費に群がることが真の目的であるような林道。

これこそ「土建国家ニッポン」におけるブナ林問題のハダカの姿なのだ。 異をたてずに何にでもなびきたがる無責任民族の国にあって、事態はかなり悲観的だ。
地球規模からみてこれほど自然に恵まれた美しい地域は珍しい日本列島だが、そこに住む人々は、実に残念なことに、それにふさわしい良識など持ちあわせていないのである。 地球の宝を税金で破壊して恥じぬ人々なのである。

青秋林道に対して、これまでのさまざまな報道はほとんどが批判的だった。 しかしその重点は、白神ブナ原生林の美しさ・貴重さ、あるいは工事の無益さ、地質のもろさなどにあった。
地質のもろさの点では、南アルプスの大断層地帝を見なれてきた私自身、白神山地の紙束を押しつぶしたような摺曲した岩層には一種なつかしさを覚えると同時に、そのもろさは素人目にも明らかである〔注7〕。 だが、あえて繰り返すが、「公共事業という税金浪費行動が林道建設の本質であってみれば、こうした批判だけでは核心を突くことにならぬであろう。

今回の「ブナ川シンポジウム」にしても、こうした土建と利権の風土への突っ込みは浅かった。 林野庁のホンネをいえば、独立採算が赤字の中で、9割もが税金の補助で造ってくれる青秋林道など「大歓迎なのである。
環境庁には、採用試験に「造園」があっても最近まで「生態」関係がなかったように、自然保護を体系的に把握できる能力が欠け、権力も弱いため、林野庁あたりのなさけにすがるような消極姿勢しかみられない。 無責任で破廉恥な民族にふさわしい体制というべきか。
なればこそ、驚嘆すべきことに、秋田県が学者にいま依頼している事前環境調査(アセスメント)は、工事を始めてからあとにやっているのだ。 しかもその中間報告さえまだ発表しないで、しかし工事はどんどん進めている。
これでも「文明国」なのか、もはや言うべき言葉もない。

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